雑記

赤チンが2020年で生産終了。昭和の傷薬【赤チン】とはなんだったのか?

なつかしい。本当になつかしい。

ぼくが小学生のころ、よく傷口に母親が塗ってくれていた消毒液「赤チン」

傷口はもちろん、やけどでもなんでも、とりあえず塗っていた赤チン。

我が家では、人類が未だ探し求めている万能薬が「赤チン」でした。

いつしか、使うことも少なくなって、最近まで忘れていたんだけど、なんと「赤チン」が未だに製造されていました。

でも、2020年に完全に製造が終了するとのことで、日本から無くなります。

もう忘れさられていた存在だったけど、完全になくなるとわかると悲しい……。

なぜ赤チンはなくなってしまうのか?そして、赤チンとはなんだったのか?

傷薬「赤チン」とはなんだったのか?

赤チンは「マーキュロクロム液」という殺菌消毒液のこと。

色が赤かったので、赤チンと呼ばれていました。

平成生まれの人は、おそらく見たことも使ったこともないと思いますが、一昔前には、どの家庭にも当たり前にあったし、学校の保健室にも常備されていたほど。

傷ができたらとりあえず赤チンを塗る。

傷口=赤チンがセットになってたくらい、よく使われていましたね。

今の時代でいう「マキロン」的な存在かな。

傷口にぬってもまったくしみない代わりに、ぬった場所は真っ赤になります。

遠目からみると、大怪我して血が大量に出ているみたいに見えたりしていたのが懐かしい。笑

母親が赤チンを塗った相手はなんと!

小学生のころ、実家で金魚を飼っていました。

お祭りでとってきた金魚でしたが、かなり長生きをしていて、みた目は「コイ」と間違うほどの大きさになった金魚。

その金魚は白色ベースに赤い斑点模様だったんですが、ある日、学校から帰ってきて、何気なく金魚を見るとなにか違和感が。

よくよく見ると、今まで赤い斑点がなかった場所に、大きな赤い斑点ができていました。

すぐに母親に「こんなところに赤い斑点なんてなかったよね?」と聞くと、「傷があったから赤チンぬったんだ」との返答が。

動物ならまだしも、まさかの「魚類に赤チンをぬる」というとんでもない行動をとったうちの母親。

どうやら、母親の中では「赤チン」=「すべての生物に効く万能傷ぐすり」という認識だったようです。

大丈夫なのか?と思いましたが、金魚は傷が治って、どうやら金魚にも効果があるもよう。

でも確証はないので、ぜったいに真似はしませんように。笑

赤チンがなくなったわけ

赤チンは、ぬった後の赤色さえ気にしなければ、しみない消毒液としてよかったんですが、なぜ姿を消していったのでしょうか?

それは、赤チンに使われている原材料に問題があったからです。

赤チンの「マーキュロクロム液」の成分には「水銀」が含まれています。

水銀は体に有害なことがわかり、アメリカなどの海外ではすでに水銀を含んでいる医療品は製造が禁止されています。

日本でも昔、水銀による「水俣病」が問題になり、その頃から水銀を含む商品が厳しく制限されるようなりました。

さらに赤い色が服などに付いたらなかなか落ちないこともあり、だんだんと取り扱うお店も少なくなりました。

現在製造している会社は「三栄製薬」のみ

昔は沢山の企業が製造していた赤チンも、今は「三栄製薬(東京都世田谷区)」で作っているだけ。

今でも年間に1万〜3万本製造しているそうで、年配の方でずっと赤チンを使い続けている人に需要があるそうです。

ですが、2016年6月に公布された「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」で、マーキュロクロム液が2020年12月31日をもって製造禁止になることが決定したため、とうとう赤チンが完全になくなることに。

資料元「水銀による環境の汚染の防止に関する法律

最後に

昭和の代表傷ぐすり「赤チン」について色々と昔の思い出話もふくめて書きましたが、やっぱりなくなるのは寂しいですね。

かなりお世話になったからなぁ。

販売しているお店はないのか調べたら、Amazonで売られていました。

昔を懐かしんで欲しい方は購入してみてはいかがでしょうか?

【第2類医薬品】マーキュロクロム液 50mL

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